MIHO’S  DADDY’S JORNEY DIARY 古閑美保の四国八十八カ所巡り日記

煩悩 四国八十八ヶ所巡り日記

ばっくなんばぁ

第4話 十二番札所への道のり

険しかった焼山寺を独歩し、山を下山すると鍋岩荘なる心休まる旅館があります。
旅館の前をそれはそれは綺麗な川が流れ、美しい渓谷の谷間にある旅館です。
ここで一泊し、少し足の痛みも和らぎ、また次の札所へ出発です。

鍋岩荘から十三番札所の大日寺を目指します。
県道43号から20号線へなだらかな鮎喰川に沿って車道を進み、昨日とはうって変わって軽快な歩みで大日寺へと向かいました。
途中、歩き遍路のための休憩小屋、俗に言う「お接待小屋」で休憩し、そこにはお遍路さんノートなるものがありました。
もちろん、美保の賞金女王、孫授かり祈願などを記してきました。
もう一度お遍路をすることはないと思いますが、私の子孫がもしもお遍路をするときには必ずそのノートを目にすると思っております。
なぜと思われるでしょうが、遍路とは時間、体力、お金、寝袋を担いで廻っておられる方もいますが、もう私には到底体力が残っておりません。
私の場合、何度も挫折しかけましたが、妻の励ましにより、最後まで結願することが出来ました。
一度に全てを巡拝することを「通し打ち」と呼びます。
仕事が忙しい方や時間がない方は「区切り打ち」「一国打ち」「一国参り」と呼ばれる廻り方をします。四国4県の1県分を巡礼することです。
例えば徳島県の一番札所から二十三番札所まで札を打ち、また時間があるときに他の県を廻ります。
逆打ちなる廻り方もあります。つまり八十八番から一番に向かって歩くことです。
閏年に廻ると最もご利益があるそうです。
ただ、逆打ちは道順が分かりにくく、何度かお遍路をした方でないと、難しいそうです。
現在の四国八十八ヶ所巡りでは歩き遍路さんのために、遍路矢印なる、迷子にならない道案内があります。
現在は遍路協会の皆様方のご尽力で分かりやすく標されております。
遍路矢印は近道や山の中など、電柱であったり、木に札がぶら下げてあります。道に迷わないようにしてあり、有難いものです。
そんな有難い矢印があっても、私は3、4度ほど道に迷いました。私には逆打ちなんて難しすぎて想像がつきません。もう一度廻れば少しは思い出して廻れるかもしれませんが。

次週は、大日寺から十八番札所・奥山寺までの道のりと、なぜ逆打ちの話に触れたかを書いてみたいと思います。

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